突然ですが、人間にとって「食」はどのような存在でしょうか?
「食」は人間の一生を支えてくれる、大切な存在です。
心身ともに人間にとって必要なエネルギーを与えてくれます。
そんな重要な役割を担ってくれている「食」ですが、ただ空腹を満たすことだけがその目的ではありません。
健康な生活を送るには何を食べて、どんな栄養素を身体に取り込むかなど、「食を選択する力」が必要です。
生涯を通じて健康に暮らすには、子どもの頃からその力を身につけておくと役立ちます。
今から約10年前の2011年にマクドナルドでは、次世代を担う子どもたちが「食を選択する力」を身につけ、「食」を通じて“こころ”と“からだ”を育む「食育」を支援するゲームを配信しました。
このゲームは、期間限定で配信された事もあり、ご存じでない方もいるのではないでしょうか。“学び”にゲームの要素を取り入れることで、より効果的に、楽しく学ベるゲーミフィケーション事例の一つとして、今回改めてご紹介したいと思います。
DSでしょくいく!DSマックアドベンチャー
[引用元:https://www.gamebusiness.jp/article/img/2011/07/21/4042/9620.html]
▼サービス概要
[引用元:https://www.mcd-holdings.co.jp/news/2011/promotion/promo0721.html]
マクドナルドでは、次世代を担う子供たちが「食を選択する力」を身につけ、食を通じて”こころ”と”からだ”を育む「食育」を支援する活動を行っています。その食育活動における新たなプラットフォームとして、親子で楽しみながら「食」を学習できるよう、子どもたちに大人気の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」を活用した食育コンテンツ「DSマック アドベンチャー」を、任天堂の技術協力のもと、開発するにいたったものです。
■クイズで楽しく学べる栄養素
【しょくいくクイズ】
おなじみの「ビッグマック」を題材にした食育クイズです。ビッグマックの食材に含まれる栄養素に関するクイズを通じて「食べものには色々な栄養が含まれていること」や「栄養の働き」、「バランスよく食べることの大切さ」を学びます。
[引用元:https://www.mcd-holdings.co.jp/news/2011/promotion/promo0721.html]
大人でも、栄養素を完全に理解している方は少ないのではないでしょうか?
管理栄養士や、栄養士などの国家資格が存在するほど、その知識量は膨大です。
子どもの頃から栄養素の知識に触れることで、健康な身体づくりへの意識が培われます。
子どもでも勉強という苦手意識を持たず、楽しく学んでもらうためには、クイズ形式を取り入れたゲーミフィケーションが有効でしょう。
■衛生管理まで学べる!
【マクドナルドクイズ】
食の安全を中心としたマクドナルドに関するクイズです。3択形式のクイズを通じて、マクドナルドについて楽しく学びます。
[引用元:https://www.mcd-holdings.co.jp/news/2011/promotion/promo0721.html]
こちらもクイズ形式で学べる食品衛生管理の知識問題です。
マクドナルドが安全な食材を使用し、衛生的に調理していることの理解を深められるようになっています。店舗スタッフのクルーがキャラクターとして登場している点も、マクドナルドに親近感を持たせる要素のひとつです。
■クルー(店員)の気分を味わえるコンテンツも!
【チーズバーガーづくり】
プレイヤーはクルーとなり、手早く正確に「チーズバーガー」を作っていくゲームです。マクドナルドの本物のキッチンを忠実に再現した画面で、タッチペン操作によるチーズバーガーづくりを疑似体験できます。チーズバーガーづくりの完成度が正確さとスピードにより点数化され、90点以上で合格となります。
[引用元:https://www.mcd-holdings.co.jp/news/2011/promotion/promo0721.html]
こちらはハンバーガー作りを体験できる、シミュレーション形式のミニゲームです。このような「疑似体験」は、ゲームだからこそ実現できます。体験することで、マクドナルドの商品だけでなくスタッフにも、より親近感を抱いてもらう効果が期待できます。
■インセンティブによりゲームで遊ぶ動機が強まる
「DS マック アドベンチャー」では、プレイした人を対象に、抽選で「マックカード」が当たるキャンペーンが実施されていました。このインセンティブを用意することで、ユーザーがゲームをプレイする動機を強めています。
・POINT1:クイズで「好奇心欲求」を刺激し、もっと知識を得たいという動機が生まれた。
・POINT2:ハンバーガーづくりの「疑似体験」で商品やスタッフへの親近感が強まった。
・POINT3:インセンティブを用意する事で、ユーザーのプレイ動機を強めた。
■まとめ
今回はマクドナルドのゲーミフィケーションを活用した、食育コンテンツの事例をご紹介しました。
健康に欠かせない「食」の知識を子どもたちが学べるゲームを提供することで、マクドナルドの企業ブランドイメージが向上し、体験するプレイヤー側も楽しめるという企業と顧客の双方にとって嬉しい効果があったのではないでしょうか。
公式ホームページ ニュースリリース:
https://www.mcd-holdings.co.jp/news/2011/promotion/promo0721.html
竹村 有生
コンテンツプランナーとして月商億超えのゲームタイトルに携わる。広報としてソーシャルメディアの運用も担当。ゲーミフィケーション事業の企画提案およびアプリケーション・web・紙媒体等のクリエイティブディレクションを担う。