フライドチキンでおなじみの、ケンタッキーフライドチキン(KFC)における従業員教育にVR技術と、ゲーミフィケーションの要素が活用された事例を本日はご紹介します。
■VRでチキンの揚げ方をマスター
ケンタッキーフライドチキン(KFC)が全米にいる19,000人の従業員対象にVRコンテンツ『The Hard Way: A Virtual Reality Training Experience』を2017年8月にリリース。従業員にフライドチキンの揚げ方を学習させるために開発したコンテンツです。現在もOculus Storeにて無料で配信中です。
■調理するまで出られない”VR脱出ゲーム
このゲームでは、Oculus Riftのヘッドセットと手の動きを連動できるモーションコントローラーのOculus Touchを使い、バーチャル空間に現れる厨房でフライドチキンを作る5段階の工程を、楽しみながら実習できるストーリーになっているとのことです。
■単純に面白そう
実際にプレイはしていませんが、トレーラー映像を見てみたところ、至るところに、カーネル・サンダースのキャラクターがちりばめられているなど、非常に楽しく見ることができました。(ナビゲーションはカーネル・サンダース本人の肉声とのことです。)
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また、作業手順は単純なものの、派手な演出などもあいまって、まさにゲームといった感じです。
研修と名の付くものには受動的な印象を受けますが、ゲームというツールを通した途端、能動的になります。これは習得へのスピード短縮にもつながり、これもゲームフィケーションが生む効果であると思います。
実際にKFCでは、調理担当スタッフのスキルを向上させる目的で「Chicken Mastery Certification」という認定制度を設けていて、そこではVRゲームは没頭性が高く、スキルの習熟速度を高める効果が実証されているそうです。
本事例は学習効果が上がる事例としての側面以外に、一般向けに公開されている点を見ると企業PRを狙って作られたものかもしれません。
例えば、あまり知られていない伝統工芸の作業工程がわかるVRなどがあれば、興味が沸き、そして、認知が広がり、跡継ぎがいないという日本の職人問題の解決につながるのではないかと考えさせられました。
■ケンタッキーフライドチキン(US)