「UberEats」に使われるゲーミフィケーション手法

  • 2020年10月9日
  • 2024年4月4日

皆さんは普段、出前を使っていますでしょうか。

筆者はコロナ前から使ってはいたのですが、コロナの流行後は以前の倍以上の頻度で使う機会が増えています。中でも筆者が一番よく使うのはUberEatsです。今まで、宅配を頼めるお店が限られていたのですが、UberEatsの登場で様々なお店で宅配が使えるようになりました。

本当に素敵な世の中になったものです。

今回はそんなUberEatsの仕組みや使われているゲーミフィケーション的な手法に関してご紹介させてただきます。

※出典元:https://ja.wikipedia.org/wiki/Uber_Eats より

■UberEatsとは

ウーバー・テクノロジー社が運営しているオンラインフードデリバリーサービスであり、日本では2016年からサービスを開始しています。現在国内では加盟店舗が約14,000店舗展開されており、11都道府県で利用が出来ます。

また配送までの時間が短く、手数料も比較的安価であるという特徴をもっています。

このようなサービスの提供が可能な理由に関して、記載していきます。

■UberEatsの特徴と解決した課題

UberEatsの特徴は、「提携している飲食店の商品」を「UberEatsにパートナー登録した配達員」が「利用者」の元に届ける、と言う3者をつなぐ仕組みを提供していることです。

UberEats配達員は直接的な雇用ではなく、個人事業主としてパートナー登録をしています。

飲食店は、パートナー登録をした配達員全体の中から「近くにいて時間が空いている配達員」に配送を依頼することができる事で、短時間での宅配と安価な配送手数料を実現可能にしているのです。

ただ、この仕組みは継続して配達してくれる人がいないと成り立ちません。

UberEatsでは、その配達員を安定的に確保するために、ゲーミフィケーション的手法を取り入れているので、そちらを解説していきます。

■事例から見るゲーミフィケーション手法

配達員の仕事は配達1件ごとに報酬を受け取る歩合性になりますが、これはゲームと非常に近いサイクルになっています。

RPGではモンスターを倒すとお金がもらえて、新しい装備が手に入ります。

Uberの場合はこのモンスターが配達に置き換わった形になります。

またUberでは、配達を受けるか判断するまで、飲食店と利用者の場所が分からないと言う仕組みがあります。これもRPGで言うモンスターがランダムで出る仕組みと同じです。モンスターによって得られる報酬も変わってきます。これにより、繰り返し感が薄れて、もう少しやればいい案件が入ってくるかもというような、動機を与えているのです。

このほかにもUberEatsアプリ内には、クエスト、イベントといった要素があります。

まずクエストですが、これは「5件の配達を完了すると売り上げが1000円加算」のようなものです。これによって目標設定をして繰り返して配送が行われる事実現しています。

次にイベントですが、「池袋エリアで10時から12時からの配送は売り上げアップ」のような特定エリアで配送を行うと売り上げが+されるような仕組みです。

これは配達員の配送に対しての動機付けと同時に、配達依頼数が多く、人出が足りないエリアへの誘導の両方を同時に実現しています。

このようにUberEatsでは多数のゲーム的なノウハウを使うことで、配達員の稼働を確保しているのです。

UberEatsアプリにおけるゲーミフィケーション要素をまとめると下記となります

・POINT1:配達依頼はモンスター出現のようなランダム性と達成報酬によるフィードバックを体験

・POINT2:クエストというミッションによる目標の明示

・POINT3:期間限定でのエリアイベントで配達員のモチベーションを向上

いかがでしたでしょうか。

今回はUberEatsの特徴やその背後で使われているゲーミフィケーション的な手法に関してをご紹介しました。また、2020年8月8日より「Eatsパス」配送料の定額制サービスも始まり、今後もさらに普及して行くことが期待できますね。コロナ禍で勢いをますデリバリーサービスが今後どのような進化をしていくのかとても楽しみです。

https://www.ubereats.com/jp